STUDIO BREITLING

 
 

技術者コラム

 

テクニカルアドバイスA〜磁気が時計に与える影響〜(2015/8/31)

みなさんこんにちは。
スタジオブライトリングの石原耕一郎です。
前回に引き続き、メンバーズサロンでの私たちのプレゼンテーションの内容をご紹介いたします。

今回はみなさんの中でも特に気にしている方も多いと思います
「磁気が時計に与える影響」
についてお伝えします。

みなさんは、時計が磁気帯びするという事をご存知でしょうか?
金属の多くは磁石と接触すると、または強力な磁石と近づくとその金属自体も磁気を帯びて、一時的に磁石になってしまいます。小学校の時に実験をしたのを思い出した方もいると思います。
腕時計に使われている金属も同様に磁気を帯びることがあり、磁気を帯びると多くの機械式時計は時間が進むようになります。

写真は時計技術者が診断に使うテスターの画面ですが、上は磁気帯びしていない正常な状態を、下は同じ時計が磁気帯びした状態を並べて表示しています。

上では「-000 s/day(秒/日)」と表示され、一日の遅れ進みがほとんど無い状態であるのに対して、磁気帯びした方は「+055 s/day(秒/日)」と一日に55秒も進んでいます。
私の経験上、だいたい1日に15〜20秒くらい進みになる事が多いですが、(遅れる場合もあります)この時計はもっと大きく進みに出ていますね。

クォーツ時計の場合には、動力となるモーターが磁石の力で動いていますので、磁石と接触すると、針飛びや、針が止まってしまうことがあります。また、磁気帯びした部品が抵抗となって、いつもより早く電池が切れてしまうことがあります。